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2007年9月

2007.09.03

「しこだの家」の設計コンセプト

現場日誌ではないのですが、今回は現在設計中の「しこだの家」の設計コンセプトをお話しましょう。

現在私たちは10月下旬から工事をスタートさせる「しこだの家」(柏市)の設計の最中で、今回の住宅の基本コンセプトは「エアコン1台と蓄熱暖房機1台による全館空調の家」です。
日本最高レベルの‘断熱’と‘気密’を生かし、夏は15帖用のエアコン1台を相当期間運転させて‘全館冷房’、冬は18帖用の電気式蓄熱暖房機を運転させて‘全館暖房’をさせようというコンセプトです。

過去の私たちの住宅では、全館空調(セントラル空調)を入れるお客様が90%以上です。
高い断熱性と気密性能により、比較的安い動力電源を使う全館空調でも、さらに電気代を安く抑えることで‘省エネ住宅’としての意義を果たしてきました。
しかし、全館空調のおかげで‘快適さが得られている’と誤解する方々も少なくありません。
そこで、今回のプロジェクトでは私たちの建物の本来の性能を生かした住宅の建設を提唱しました。

今回から‘外断熱’のウレタンボードの性能が良くなります。厚みも従来ボードの40mmから30mmと薄くなり施工性が向上します。基礎断熱ボードも同様です。特に今回私が提唱したのが、屋根の断熱です。
屋根の断熱も性能が向上して厚みも50mmから45mmとなりますが、今後‘地球温暖化’が進むと夏の猛暑が年々多くなると推測されます。そこで、現在の‘外断熱’に加え‘充填断熱’もすることにしました。
断熱材は、高性能グラスウールを使う予定です。充填断熱は、いろいろなものがありますが、コストと生産性を考えると高性能グラスウールが最適だと判断しました。

つまり2重断熱です。
これにより夏の熱遮を従来の弊社住宅より、3割ほどカットできると考えています。
目標は、無暖・冷房時での1階床面と2階天井面の温度差は3℃以内です。
通常の住宅では5~1℃ほどの温度差がありますから、性能値では満足の行く数値になると思います。
充填断熱は、施工を間違えると‘壁体内結露’を簡単に起こしますが、そこは‘断熱施工指導員’であり少々断熱気密オタクである私には他愛もないこと。

では、詳細です。

エアコンは、2階に設置します。冷気は、重たいことは皆さんご存じですよね。この冷気を吹き抜けを利用して1階に落とします。ただ落としただけでは‘空気たまり’が出来て各箇所にまで及びません、そこで24時間機械換気システムを利用して各所に‘排気口’を設けます。これにより空気の流れを作り出し各所に行き渡らせる仕組みです。

電気式蓄熱暖房機は、1階の階段下の基礎の耐圧板(コンクリート)の上に床開口を作っての設置です。
弊社の情報誌をお読みの方は基礎コンクリートの‘蓄熱’について書いたことがあるのでチョット思い出してください。暖められた空気は、軽いので上昇しようとします。この事とコンクリートの蓄熱を考えて生み出したシステムです。膨大な蓄熱体であるコンクリートを暖め、各所の床に‘通気口’を設けます。その上部に換気システムの排気口を設け、暖められた空気を床下から引っ張り上げ、これまた吹き抜けを通じて2階の各所へ空気の流れを生み出させる仕組みです。

正直、まだ理論の域を脱していませんが、セントラル空調のように100%では無いにしても成功すると確信しています。
私たちの住宅の性能があってこその理論であり‘超省エネ住宅’への第一歩です。

蓄熱暖房機メーカーには‘無謀です’とも言われ、同じく私の‘省エネ住宅’創造の片腕でもある‘フビロの上野君‘の頭を悩ませています。が共に「成功させましょう」と言って頑張ってくれています。

そして、私を信用して今回のプロジュクトを任せてくれた「しこだの家」のO様に感謝します。
「必ず理論に近い家を創って見せます!」

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